ミッドナイト・ブルー
ミッドナイト・ブルーの本当の意味

「ミッドナイト・ブルー」は黒よりも黒い紺?
フォーマルウェアによく使われる「ミッドナイト・ブルー(midnight blue)」には、実は2つの意味があります。
1つは、主にレディースファッションで使われる色で、文字通り「真夜中の紺」。1916年頃から使われるようになった色名です。
もう1つは、フォーマルウェアに使われる「黒よりも黒く見える紺」。これは1920年代に、当時の照明の下で黒の服が羊羹のように赤っぽく見えてしまうことに対し、不満を持った英国皇太子(後のウィンザー公)が、「照明下でも黒く見える生地」を仕立て屋に依頼したことが始まりです。
その結果、太陽の下では紺色でも、夜の照明では漆黒に見える特別な布地が開発され、それが「ミッドナイト・ブルー」と呼ばれるようになりました。
つまり、フォーマルにおける「ミッドナイト・ブルー」は、実用と美意識から生まれた、特別な"黒に見える紺"なのです。